時計仕掛けのレイライン ─残影の夜が明ける時─
6,050円UNiSONSHIFT/1.44GB・声優17名・ソフト電池
UNiSONSHIFTの「時計仕掛けのレイライン ─残影の夜が明ける時─」は、 レイライン3部作の第2作にあたります。 価格6,050円、容量1.44GB、声優17名。
スコアは100点満点中83点。 第1作(79点)を上回り、完結編(87点)には届かない―― 3部作の中盤として妥当な位置に収まりました。
3部作の中盤という位置づけ
ジャンルタグに「シリーズもの」が付与され、 あらすじでも主人公たちの活動が「再び始まる」と記述されています。 前作からの続編であることは明確です。
舞台は変わらず山奥の全寮制学園「天秤瑠璃学園」。 大きな時計塔を持つこの学園には秘密があり、 黄昏時に昼と夜の二つの世界が交差する。
転校生の主人公・久我満琉は 「特殊事案調査分室(トクサ)」の役目を負い、 鹿ケ谷憂緒らと学園で起こるトラブルを解決する日々を送っています。
ここまでは第1作と同じ枠組みです。 第2作は同じ舞台と同じ主人公で、新しい事件を扱うという構成になっています。 完結編で主人公が交代することを考えると、 満琉が主人公として活躍する最後の作品とも言えます。
外から来た少女という新要素
本作の新しい要素は、学園の外から来訪者が現れる点です。
祖母の思い出の品を探して異国から少女 アーデルハイト・リッター・フォン・ヴァインベルガー(CV:白月かなめ)が、 執事ルイ(CV:有村祥)と共に来訪します。 探し物を巡って、学園の秘密と二つの世界の謎に迫っていく――。
構成として巧いのは、「探し物」という外部の目的を持ち込んだ点です。
第1作では、主人公が弁償代わりにトクサへ配属されるという 受け身の動機でした。 本作では外から来た人物が明確な目的を持って現れるため、 物語が能動的に動き出します。 シリーズの中盤で駆動力を切り替えた設計だと言えます。
ジャンルタグに「お嬢様」「執事」が追加されているのも、 この2名の登場によるものです。 第1作にはなかったタグで、新要素がタグにも反映されていることが分かります。
なおアーデルハイトとルイは完結編にも続投します。 本作で登場した人物が最終章まで残るという構造は、 3部作として正しい積み上げ方です。
声優17名、キャストが5名増えている
クレジットされた声優は17名。第1作の12名から5名増えています。
森谷実園、門倉宗一、萌花ちょこ、かわしまりの、鶴屋春人、小倉結衣、 古河徹人、平野響子、中家志穂、榛名れん、鈴谷まや、まきいづみ、 倉田まりや、野神奈々、白月かなめ、有村祥、涼屋スイ。
白月かなめ(アーデルハイト)と有村祥(ルイ)が 新登場の2名にあたります。 新キャラクターの追加が、そのままキャスト増につながっている 分かりやすい構造です。
シナリオは西ノ宮勇希、風間ぼなんざ、市川環、小沢裕樹の4名。 第1作の3名から1名増えています。 イラストはうらび、ぺろで3作とも共通です。
したがって完結編の体験版を先に落として、 絵柄とソフト電池の動作を確認するのが最も安全な手順になります。
5軸スコアと評価の内訳
シナリオ(18点)と音声(18点)が最高値です。 外部から来訪者を投入して駆動力を切り替えた構成と、 声優17名という編成をそれぞれ評価しました。
コスパ(15点)が最も低い評価です。 6,050円という価格に対して容量1.44GB、 しかも体験版がない。 完結編が1.92GBで体験版付きであることを考えると、 同価格での条件は明確に劣ります。
作品スペック一覧
| 正式タイトル | 時計仕掛けのレイライン ─残影の夜が明ける時─ |
|---|---|
| ブランド | UNiSONSHIFT |
| 価格 | 6,050円 |
| 販売日 | 2013年6月21日 |
| 作品形式 | アドベンチャー/昼と夜の学園ブレイクスルーAVG(音声あり・音楽あり) |
| 年齢指定 | R-18(ソフ倫受理番号 0005598D) |
| ジャンルタグ | シリーズもの/お嬢様/執事/制服/学校・学園/初体験/ファンタジー/魔法/和姦 ほか |
| シリーズ | 3部作の第2作。主人公は第1作と同じ久我満琉 |
| シナリオ | 西ノ宮勇希、風間ぼなんざ、市川環、小沢裕樹 |
| イラスト | うらび、ぺろ |
| 出演 | 門倉宗一(烏丸小太郎)、森谷実園(鹿ケ谷憂緒)、白月かなめ(アーデルハイト)、有村祥(ルイ)、小倉結衣(九折坂二人)、涼屋スイ(聖護院百花)ほか計17名 ※主人公・久我満琉はCV記載なし |
| ファイル容量 | 1.44GB(ソフト電池形式) |
| 動作環境 | Windows XP/Vista/7/8、CPU Pentium 4 1.3GHz以上(推奨2.0GHz以上)、メモリ512MB以上(Vista以降は1GB以上・推奨2GB以上)、VRAM 256MB以上(Aeroモード使用時384MB以上)、1280×720フルカラー、DirectX 9.0c以上 ※Mac非対応 |
| 体験版 | なし(サンプルムービーもなし) |
良かった点・気になった点
良かった点
- 外から来た人物が明確な目的を持ち、物語が能動的に動く
- 第1作の受け身な動機から駆動力を切り替えた構成
- 声優17名。第1作の12名から5名増加
- 新キャラの追加がキャスト増に直結している分かりやすさ
- アーデルハイトとルイが完結編にも続投する積み上げ
- 新要素がジャンルタグにも反映されている
気になった点
- 体験版もサンプルムービーもなく、購入前に一切試せない
- ソフト電池形式。動作確認が必要なのに試す手段がない
- 6,050円に対して容量1.44GB。完結編の1.92GBより少ない
- 続編のため、第1作を知らないと人物関係が追いにくい
- 音楽・企画のクレジットが記載されていない
- 対応OSがWindows 8まで。現行環境での動作は保証外
結論:誰が買うべきか
第1作『黄昏時の境界線』を読み終えた人。これが対象です。 同じ主人公で物語が続き、 アーデルハイトとルイという完結編にも残る人物が登場します。 3部作を通して読むなら飛ばせません。
シリーズ未経験でこの作品から入るのは勧めません。 続編である以上、前作の把握が前提になります。
買う前に完結編の体験版1.06GBを落としてください。 3部作で唯一の試用手段であり、 絵柄とソフト電池形式の動作を無料で確認できます。 3本揃えると18,150円になるため、 最初の1本を買う前にこの確認を挟むのが最も損のない進め方です。