イブニクル2
7,920円ALICE SOFT/3.25GB・PlayDRM・声優36名
ALICE SOFTの「イブニクル2」は、 サブ表記が「フィールドRPG」という一本です。 価格7,920円、容量3.25GB。 当サイトでレビュー済みの『イブニクル』(89点)の続編にあたります。
スコアは100点満点中89点。前作と同点です。 ただし内訳は違い、音声19点が本作の最大の武器になっています。
声優36名は当サイト最多
クレジットされた声優は36名。 当サイトでレビューした65作品の中で最多です。 次点が『ランス03』の33名、『つよきすCHRONICLE』の28名。
歩サラ、藤咲ウサ、和央きりか、榛名れん、飴川紫乃、野々村紗夜、 香澄りょう、鈴谷まや、くすはらゆい、草柳順子、風音、野☆球、 神無月ほのか、杉原茉莉、平野響子――。
36名という人数は、サブキャラクターや通行人にまで 声が付いていることを意味します。 フィールドRPGという形式上、街や村で多くの人物と会話することになるため、 この配分は形式に対して合理的です。
ただしキャラクター紹介欄でCVが明示されているのは5名分のみです。 アレク(主人公・CV記載なし)、ユラギ(CV:歩サラ)、 カノ・レフトハンド(CV:和央きりか)、プラチナ(CV:藤咲ウサ)、 シャーロット・ブロンテ〈通称シャロ〉(CV:榛名れん)。 残る31名がどのキャラクターを演じるかは、購入前には分かりません。
イラストは八重樫南、奄美あまゆ、たっくん、瑠奈璃亜の4名体制。 ディレクターはよーいちろーで、 前作『イブニクル』ではシナリオを担当していた人物です。
「英雄病」という設定の巧さ
本作の世界設定が秀逸です。 モンスターに対抗できるのはスキルや魔法を扱える戦士だけで、 人々は彼らに依存して暮らしている。
しかし――ここからが本題です。 スキル・魔法の使用者は「英雄病」と呼ばれる病に罹りやすく、 多くの戦士が命を落とす。
つまり「強くなること」が「死に近づくこと」と直結しているわけです。 前作『イブニクル』が「強くなること」=「関係を増やすこと」という 設計だったのに対し、本作はそれを反転させています。 同じシリーズで正反対の仕掛けを用意した点は、企画として評価できます。
主人公アレクは田舎町の研修医で、 あらゆる病を治せるスキル「メディカ」の持ち主。 新たな伝染病の恐怖に揺れる世界で、 薬を届けるため王都を目指して旅立つ――という導入です。
「戦士ではなく医者が主人公」という選択が、 英雄病という設定と噛み合っています。 戦う力ではなく治す力で世界に関わる構図が、最初から提示されているわけです。
前作を遊んでいなくても入れるか
結論から言えば入れます。 主人公が前作のアスタリスクからアレクに交代しており、 舞台も設定も新しく組み直されています。
ジャンルタグも「戦士」「ハーレム」「ファンタジー」「魔法」の わずか5件と、前作の12件から絞り込まれています。 作品の方向性がより明確になったと読み取れます。
ただし体験版がありません。 前作『イブニクル』には660.91MBの体験版があったのに対し、本作にはない。 7,920円を試さずに払うことになります。
したがって順序としては、まず前作『イブニクル』の体験版で ALICE SOFTのRPGが肌に合うか確認し、それから本作へという流れが安全です。 両作は独立して遊べるので、前作を買う必要はありません。
動作環境はWindows 8/10、CPU Core i3以上、メモリ2GB以上、 VRAM 256MB以上、1280×720フルカラー、DirectX 11以上。 PlayDRM形式で、前作とほぼ同じ要求です。
5軸スコアと評価の内訳
音声(19点)とボリューム(19点)が最高値です。 36名という編成と、フィールドRPGとしての探索量が効いています。
ビジュアル(18点)は原画4名体制を評価。 コスパ(16点)が最も低いのは、 7,920円という価格に対して体験版がない点によるものです。 前作が660MBの体験版を用意していただけに、この後退は惜しい。
作品スペック一覧
| 正式タイトル | イブニクル2 |
|---|---|
| ブランド | ALICE SOFT |
| 価格 | 7,920円 |
| 販売日 | 2019年3月29日 |
| 作品形式 | ロールプレイング/フィールドRPG(音声あり・音楽あり) |
| 年齢指定 | R-18(ソフ倫受理番号 1801540D) |
| ジャンルタグ | 戦士/ハーレム/ファンタジー/魔法 ほか計5件 |
| イラスト | 八重樫南、奄美あまゆ、たっくん、瑠奈璃亜 |
| ディレクター | よーいちろー |
| 出演 | 歩サラ(ユラギ)、和央きりか(カノ・レフトハンド)、藤咲ウサ(プラチナ)、榛名れん(シャーロット)ほか計36名 ※主人公アレクはCV記載なし。CVが明示されているのは5名分のみ |
| ファイル容量 | 3.25GB(PlayDRM形式) |
| 動作環境 | Windows 8/10、CPU Core i3以上、メモリ2GB以上、VRAM 256MB以上(シェーダモデル2.0以上対応)、1280×720フルカラー、DirectX 11以上 ※Mac非対応 |
| 体験版 | なし(サンプルムービーもなし) |
良かった点・気になった点
良かった点
- 声優36名は当サイト65作品中で最多
- フィールドRPGという形式に対して合理的な声優配分
- 「強くなることが死に近づく」という英雄病の設定
- 前作の設計を反転させた企画の作り
- 戦士ではなく医者を主人公に据えた選択
- 原画4名体制で素材量を確保している
- 前作を遊んでいなくても入れる
気になった点
- 体験版がない。前作には660MBの体験版があっただけに後退
- 声優36名のうち、CVが明示されているのは5名分のみ
- 7,920円に対して容量3.25GBは、比率としてやや控えめ
- シナリオ・音楽のクレジットが記載されていない
- 解像度1280×720で、現行のフルHD作品には及ばない
- 対応OSがWindows 10までの記載で、11の記載がない
結論:誰が買うべきか
音声の厚みを重視してRPGを選ぶ人には、 当サイトで最も勧められる一本です。 36名という編成は他に例がなく、 フィールドを歩き回る形式と完全に噛み合っています。
設定の面白さで作品を選ぶ人にも向いています。 英雄病という仕掛けは、 「強くなる」という行為そのものに代償を設定した点で秀逸です。
ALICE SOFTのRPGが未経験なら、先に前作の体験版を落としてください。 本作には体験版がないため、 660MBある前作『イブニクル』の体験版が実質的な試用版になります。 そこで手が止まらなかったなら、本作の7,920円は安心して払えます。