つよきすCHRONICLE ~COMPLETE~
14,158円インターハート/4作品パック・声優28名
「つよきすCHRONICLE ~COMPLETE~」は、 私立竜鳴館を舞台にした学園恋愛ADVシリーズを1本にまとめたパッケージです。 価格は14,158円。今回レビューした作品の中で最も高額ですが、 中身は4作品パックで、声優は28名がクレジットされています。
スコアは100点満点中90点。 ボリュームは満点、音声も19点と、物量で押し切るタイプの最上位に位置します。
4作品パックの中身を正確に把握する
収録されているのは以下の4本です。決済完了後、作品ごとに個別ダウンロードする形式になります。
| つよきす Full Edition | シリーズ1作目。対馬レオと「対馬ファミリー」の日常に、従姉の鉄乙女が転がり込む |
|---|---|
| つよきす3学期 Full Edition | 卒業間近の乙女と転校生・橘瀬麗武を加えたドタバタ編 |
| つよきすNEXT | 『伝説世代』が去った数年後。生徒会長・対馬心秤と風紀委員長・刃牙音子の対立に、主人公・蟹沢さなぎが巻き込まれる続編 |
| つよきすFESTIVAL | 1作目発売10周年の記念作。メインスタッフは さかき傘&天海雪乃 |
重要なのは、1作目と3学期が「Full Edition」である点です。 通常版ではなく完全版が収録されているため、後から拡張版を買い直す必要がありません。 さらに続編のNEXTと10周年記念のFESTIVALまで入って、シリーズの流れを頭から追える構成になっています。
タカヒロ脚本と「強気っ娘」という発明
シナリオはタカヒロとさかき傘。 イラストは吉野恵子、白猫参謀、田中松太郎、天海雪乃の4名体制です。
本シリーズの功績は、販売ページのキャッチにもある 「強気っ娘恋愛ADV」という立ち位置を確立したことにあります。 ヒロインが受け身で待っているのではなく、主人公に対して正面から張り合ってくる。 会話のテンポとやり合いそのものが快楽になるという設計で、 ギャグとコメディのタグが付いているとおり、笑いの比重も高くなっています。
登場人物は対馬レオを中心に、鉄乙女、蟹沢きぬ、霧夜エリカ、椰子なごみ、 大江山祈、佐藤良美、近衛素奈緒、橘瀬麗武ら。 NEXTでは蟹沢さなぎが主人公となり、対馬心秤と刃牙音子が絡みます。 世代を跨いで竜鳴館という場所を描き続ける構造が、パックで通して遊ぶ価値を生んでいます。
声優28名という編成の意味
クレジットされた声優は28名。今回レビューした全作品中で最多です。 青山ゆかり、金田まひる、北都南、海原エレナ、まきいづみ、草柳順子、 御苑生メイ、かわしまりの、桜川未央ら、シリーズを追ってきた顔ぶれが並びます。
4作品分の総計とはいえ、この人数はサブキャラクターにも声が付いていることを意味します。 男性キャラにもきちんとキャストが割り当てられているのが、 掛け合いを主軸にした本シリーズでは決定的に効いています。 会話の応酬が売りの作品で、片方が無音では成立しません。
音楽も一色由比、TAKAO、I've sound、折倉俊則 from STRIKERSという布陣。 I've soundが参加している点は、当時の空気を知る人には分かりやすい指標でしょう。
5軸スコアと評価の内訳
ボリュームは満点の20点。Full Edition2本を含む4作品パックで 減点する理由がありません。音声(19点)も声優28名という編成が効きました。
コスパ(16点)が伸びなかったのは、14,158円という絶対額の重さです。 1作品あたりに割れば約3,500円で妥当なのですが、一度に払う金額としては大きい。 ビジュアル(17点)は、1280×720という解像度が現行基準では見劣りする点を反映しています。
作品スペック一覧
| 正式タイトル | つよきすCHRONICLE ~COMPLETE~ |
|---|---|
| ブランド | インターハート/Candy Soft/ぐみそふと/はちみつそふと ほか |
| 価格 | 14,158円 |
| 販売日 | 2016年9月2日 |
| 作品形式 | アドベンチャー/強気っ娘恋愛ADV(音声あり・音楽あり)/4作品パック |
| 年齢指定 | R-18(ソフ倫受理番号 1500214D) |
| ジャンルタグ | 着衣/幼なじみ/先輩・後輩/制服/学校・学園/ギャグ/コメディ/純愛/ツンデレ ほか |
| シナリオ | タカヒロ、さかき傘 |
| イラスト | 吉野恵子、白猫参謀、田中松太郎、天海雪乃 |
| 音楽 | 一色由比、TAKAO、I've sound、折倉俊則 from STRIKERS |
| 出演 | 青山ゆかり、金田まひる、北都南、海原エレナ、まきいづみ、草柳順子、御苑生メイ、かわしまりの、桜川未央、上田朱音 ほか計28名 |
| ファイル容量 | パック販売のため個別作品を参照 |
| 動作環境 | Windows Vista/7/8/8.1、CPU Pentium 4 1.4GHz以上(推奨2.0GHz以上)、メモリ512MB以上(推奨1024MB)、VRAM 128MB以上(推奨256MB)、1280×720ハイカラー、DirectX 9.0c以上 ※Mac非対応 |
| 体験版 | 販売ページに記載なし |
良かった点・気になった点
良かった点
- 1作目と3学期が「Full Edition」で収録され、買い直しが不要
- 続編NEXTと10周年記念FESTIVALまで入り、シリーズを通して追える
- 声優28名で、サブキャラや男性キャラにも声が付いている
- 掛け合いのテンポそのものが快楽になる「強気っ娘」の設計
- 音楽にI've soundを含む複数の書き手が参加している
気になった点
- 14,158円は一度に払う額として重い
- 4本のうち1本でも所持していれば重複購入になる
- 解像度1280×720で、現行のフルHD作品と比べると見劣りする
- 体験版がなく、購入前に手触りを確認できない
- パック販売のため総ファイル容量が事前に分からない
結論:誰が買うべきか
シリーズを1本も持っておらず、会話劇の面白さを求めている人に向いています。 14,158円は高額ですが、4作品分・声優28名という中身は価格に見合います。 1本ずつ買い集めるより確実に安く、拡張版の適用漏れも起きません。
1本でも所持しているなら、まず購入履歴を確認してください。 重複分がそのまま無駄になります。足りない分を単体で買い足すほうが安く済む可能性があります。
しっとりした恋愛ものを期待すると方向が違います。 本シリーズの主成分はギャグと言い合いです。 そこが楽しめるかどうかが、14,158円を払う価値の分かれ目になります。