【二次エロ】最近の魔王は～四天王・ザルゴン編。TSしたリッチは勇者の生命力を欲しがる。【アダルトAVアニメ・ゲーム】

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■ 魔王ザルゴン、魂の渇き

　それは、異形の者たちが支配する、混沌と絶望の王国。かつて、その深淵に住まうは、万物を滅ぼす絶対悪、魔王。しかし、時代は移り変わり、今、玉座に座すは、かつての魔王とは似ても似つかない存在だった。

　「あー、もう、退屈だぁ！」

　広大な魔王城の一室で、色鮮やかなソファにだらしなく寝そべっていたのは、四天王の一角、リッチのザルゴンだった。彼の姿は、かつて勇者たちの間で語り継がれた、恐るべきアンデッドの王とは程遠い。艶やかな黒髪は肩まで伸び、すらりとした手足は、かつて枯骨だった面影を微塵も感じさせない。 بل, むしろ、どこか少女のような、儚げな美しさを纏っていた。

　そう、ザルゴンは、数年前に勇者との激闘の末、命を落としたはずだった。しかし、死してなお、その魂は強靭な意志によって蘇り、リッチという、不死の存在へと転生した。ただ、その転生は、彼に望まぬ姿と、望まぬ欲求をもたらした。

　「血、血、血…うう、またあの感覚が…」

　ザルゴンの細く白い指が、自身の喉元に触れる。かすかに震えるその指先からは、抑えきれない渇望が滲み出ていた。リッチとしての生は、永遠とも思える長命をもたらした。しかし、それは同時に、生命力という、彼にとって最も甘美で、そして最も危険な「餌」への渇望も増幅させたのだ。

　「勇者の生命力…あれは、特別なんだよなぁ…」

　ザルゴンは、かつて自身を葬り去った勇者を思い出した。彼の放つ純粋な生命力は、リッチとなったザルゴンの飢えを満たすだけでなく、一時的ながらも、自身の存在を強固にし、魔力を増幅させる効果があった。しかし、その勇者は、とうの昔にこの世を去っている。

　「次の勇者は、いつ現れるのかなぁ…」

　ザルゴンの呟きは、空虚な部屋に吸い込まれていく。近頃の魔王は、もはや恐怖の象徴ではなく、むしろ「勇者待ち」の状態にあった。魔王城の面々も、かつての冷酷な支配者ではなく、それぞれが個性的で、どこか抜けている連中ばかりだった。

　「ザルゴン様！お呼びでしょうか！」

　扉が勢いよく開かれ、現れたのは、ザルゴンの右腕とも言える、ゴブリンの長、グルグルだった。彼は、ザルゴンの姿を見て、一瞬目を丸くしたが、すぐにいつもの陽気な笑顔に戻った。

　「ほっほっほ！ザルゴン様、また退屈しておられましたか！今日は、新しいおもちゃを調達してまいりましたぞ！」

　グルグルが持ってきたのは、キラキラと輝く宝石が嵌め込まれた、古びた宝箱だった。

　「ふーん、宝箱？別に興味ないんだけど」

　ザルゴンは、不機嫌そうに鼻を鳴らす。彼の興味を引くのは、ただ一つ。生命力、それも勇者の放つ、特別な生命力だけだった。

　「まあまあ、そう言わずに！この宝箱には、何でも願いを叶えるという、伝説の宝玉が眠っているとか！」

　グルグルは、熱心に宝箱を勧める。ザルゴンは、疑いの目を向けながらも、興味をそそられた。もし、この宝玉が本当に願いを叶えるのなら、そして、その願いが「勇者の生命力」を無限に得られることだとしたら…

　「…開けてみて」

　ザルゴンの声は、わずかに期待に弾んでいた。グルグルは、得意げに宝箱の蓋を開ける。中には、想像していたような輝かしい宝玉ではなく、古びた羊皮紙が一枚、静かに置かれていた。

　「え？これだけ？」

　ザルゴンの顔が、期待から落胆へと変わる。グルグルも、首を傾げている。

　「なんと！これもまた、珍しいものをお持ちいたしましたな！」

　グルグルは、羊皮紙を手に取り、広げてみる。そこには、奇妙な文字で、何やら呪文のようなものが書かれていた。

　「これは…『異次元召喚の呪文』…？まさか、この古文書は、異次元に繋がる扉を開くためのものだったのか！」

　グルグルが、興奮した様子で叫ぶ。ザルゴンは、その言葉に、かすかな希望の光を見た。異次元。そこには、まだ見ぬ強敵や、そして、もしかしたら、新たな勇者がいるかもしれない。

　「異次元ねぇ…面白そうじゃん」

　ザルゴンの瞳に、魔力を帯びた光が宿る。リッチとしての強大な魔力は、この呪文を起動させるのに十分すぎるほどだった。

　「グルグル、その呪文、唱えてくれる？どんな異次元なのか、ちょっと覗いてみたいんだ」

　「お任せください、ザルゴン様！このグルグルにお任せください！」

　グルグルは、元気よく呪文を唱え始める。部屋の中央に、空間が歪み始める。それは、まるで、黒いインクを水に溶かしたような、不気味な模様を描きながら、徐々に大きくなっていく。

　「うわぁ、すごい！」

　ザルゴンは、思わず感嘆の声を漏らす。異次元への扉が開いたのだ。そこから漏れ聞こえる音は、まるで、遥か彼方の世界の歌声のようだった。

　「さあ、行こうか。新しい『餌』を探しに」

　ザルゴンは、黒髪をなびかせながら、静かに立ち上がる。その歩みは、かつて勇者を絶望させた魔王のそれではなく、むしろ、好奇心に満ちた少女のようだった。

　「ザルゴン様！私もお供いたします！」

　グルグルが、ザルゴンの後を追う。二人の姿は、開かれた異次元の扉へと、吸い込まれていった。

　一方、勇者の世界では、平和な時代が続いていた。しかし、その平和は、いつまでも続くわけではなかった。異次元の扉が開かれたことで、新たな脅威が、静かに、しかし確実に、その世界へと忍び寄っていたのだ。

　ザルゴンは、異次元の扉をくぐり抜けた瞬間、息を呑んだ。そこは、彼が想像していたような、荒涼とした、あるいは、力強い魔物の巣窟ではなかった。そこは、まるで、宝石箱をひっくり返したような、色とりどりの光に満ちた、幻想的な世界だった。

　「…きれい…」

　ザルゴンは、思わず呟いた。しかし、その美しさとは裏腹に、彼は、かすかな違和感を感じていた。この世界の空気は、どこか、生命力に満ち溢れている。そして、その生命力は、まるで、彼を誘うかのように、脈打っていた。

　「ザルゴン様、いかがなさいますか？」

　グルグルが、緊張した様子で尋ねる。ザルゴンは、ゆっくりと辺りを見回す。そこには、見たこともないような、奇妙な植物が、輝く光を放ちながら生い茂っていた。そして、その植物の奥からは、かすかに、歌声のようなものが聞こえてくる。

　「あそこから、音がする…」

　ザルゴンは、その歌声に導かれるように、植物の間を歩き始める。グルグルは、不安そうな表情を浮かべながらも、ザルゴンの後を追う。

　やがて、彼らは、広大な草原に出た。そこには、見たこともないような、可愛らしい生き物たちが、楽しそうに遊んでいた。そして、その中心には、一人の少女がいた。

　少女は、透き通るような白い肌に、艶やかな黒髪、そして、澄んだ青い瞳を持っていた。彼女の周りには、不思議な光の粒子が舞い、まるで、彼女自身が、生命力の源であるかのような輝きを放っていた。

　「…勇者…？」

　ザルゴンの心臓が、激しく鼓動する。彼女は、かつて自分が渇望した、あの「特別な生命力」を放っていた。しかし、その姿は、かつての勇者とは、似ても似つかない。

　「あなた…誰？」

　少女は、ザルゴンたちに気づき、不思議そうな顔で尋ねた。その声は、まるで、鈴が鳴るように澄んでいた。

　「私は、ザルゴン。魔王…」

　ザルゴンは、自分の正体を告げた。しかし、少女は、全く恐れる様子を見せない。

　「魔王？ふーん。でも、あなたの目、なんだか寂しそうだね」

　少女は、ザルゴンの瞳をじっと見つめる。その言葉に、ザルゴンは、思わず動揺した。魔王である自分に、そんな言葉をかける者がいたなんて、考えもつかなかった。

　「…私は、生命力が、欲しいんだ…」

　ザルゴンは、素直に自分の欲求を口にした。少女は、少し考え込むような素振りを見せた後、微笑んだ。

　「生命力…？私でよければ、あげられるよ。だって、私、とっても元気なんだから！」

　少女は、そう言うと、ザルゴンの手に、そっと手を重ねた。その瞬間、ザルゴンは、全身に、温かい力が流れ込んでくるのを感じた。それは、かつて経験したことのない、優しく、そして満ち足りた感覚だった。

　「…すごい…」

　ザルゴンは、恍惚とした表情で呟いた。少女の生命力は、想像以上に、強靭で、そして、温かいものだった。

　「どう？元気になった？」

　少女は、満面の笑みでザルゴンを見つめる。ザルゴンは、彼女の笑顔に、初めて、魔王としての自分ではなく、一人の存在として、受け入れられたような気がした。

　「うん…ありがとう。君の名前は？」

　「私は、アリアだよ。この世界の、精霊の巫女さ」

　アリア。精霊の巫女。ザルゴンは、この異次元の世界で、想像もしていなかった出会いを果たした。彼女の生命力は、彼の渇きを満たすだけでなく、彼の心にも、温かい光を灯してくれた。

　「グルグル、もう帰る必要はないみたいだ」

　ザルゴンは、静かにグルグルに告げた。グルグルは、戸惑いながらも、ザルゴンの決意を理解したようだった。

　「ザルゴン様…」

　「私は、ここで、この生命力の源泉に、もっと触れてみたいんだ」

　ザルゴンは、アリアの隣に立ち、遠くの景色を眺めた。かつて、勇者を恐れさせ、世界を絶望の淵に突き落とした魔王は、今、その生命力の温かさに、魂を癒されていた。

　四天王・ザルゴン編。これは、魔王が、その強大な力と、そして、一人の少女との出会いによって、自らの渇望を乗り越え、新たな「生」を見出す、異形の者たちの、もう一つの物語の始まりだった。そして、その物語は、これからも、この幻想的な異次元で、静かに紡がれていくのだろう。