【二次エロ】鍛えて教えて！ファイティングガール【アダルトAVアニメ・ゲーム】

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■ 鍛えて教えて！ファイティングガール 〜始まりのリング〜

街の片隅、古びた雑居ビルの二階。そこには、埃っぽいトレーニングルームがあった。錆びついた鉄パイプのダンベル、擦り切れたサンドバッグ、そして、中央に鎮座する、くたびれたボクシンググローブ。この場所は、かつて「伝説のトレーナー」と呼ばれた男、鬼塚剛のジムだった。しかし、今はもう、彼の姿はない。

ジムの片隅で、私は一人、息を切らしていた。黒いスウェットに身を包んだ私の名前は、日向葵。18歳、高校を卒業したばかりの、ごく普通の少女だ。しかし、私の手には、父である鬼塚剛から託された、古びたボクシンググローブが握られていた。

「葵…お前も、ボクシングをやるんだな…」

父が病に倒れる直前、弱々しい声でそう言った。そして、このグローブを私に託し、ジムの鍵を握らせた。父は、私にジムを継げとは言わなかった。ただ、このグローブを握り、自分で道を決めろ、と。

「父さん…私、どうすればいいんだろう…」

ジムの窓から差し込む西日が、床に長い影を落としていた。父のいないジムは、ただひたすらに静かだった。寂しい、という感情だけでは片付けられない、虚無感。父が愛し、人生を捧げたこの場所が、今、私一人のものになった。

そこに、「コン、コン」と小気味よいノック音が響いた。

「どなたですか？」

思わず身構えたが、声は女性のようだった。

「あ、あの、鬼塚さんのジム、ここであってますか？あの、ちょっと、相談があって…」

ドアを開けると、そこには、私と同じくらいの年の少女が立っていた。ショートカットに、少し色褪せたジャージ姿。きょろきょろと辺りを見回すその瞳には、不安と、それ以上の決意のようなものが宿っていた。

「えっと…あの、鬼塚さんは、もう…」

少女は、私の言葉を聞いて、一瞬顔を曇らせた。

「…そうなんですか。残念です。私、あの、ボクシングをやりたくて…でも、どこで習えばいいか分からなくて…」

少女は、俯きがちにそう言った。彼女の名前は、橘刹那。都会の喧騒から逃れるように、この田舎町に引っ越してきたばかりだという。そして、幼い頃に見たボクシングの試合に心を奪われ、自分も強くなりたいと願っていた。

「でも、父はもう…」

私の頭の中を、父の言葉が駆け巡る。「自分で道を決めろ」。父は、私にボクシングを強要するつもりはなかった。だが、刹那のような、ボクシングに憧れる少女が、このまま諦めてしまうのは…？

「あの…」

刹那が、意を決したように顔を上げた。その瞳は、雨上がりの空のように澄んでいた。

「もし、よろしければ…私に、教えてくれませんか？」

刹那の言葉に、私は息を呑んだ。私に？ ボクシングを？ 私は、父からグローブを託されただけだ。トレーニングの方法なんて、まともに教えられる自信なんて、まるでなかった。

「私、まだ何も分からないんですけど…でも、一生懸命、頑張ります！だから…」

刹那の真剣な眼差しに、私は、父の姿を重ねた。父も、きっと、こんな風に、熱い心を持った人たちに囲まれて、このジムを築き上げてきたのだろう。

「…分かったわ。」

思わず、口から言葉がこぼれ落ちていた。

「えっ…！」

刹那は、目を丸くして、私を見つめた。

「私、ボクシングのこと、全然分からないんだけど…それでも、いいの？」

「はい！葵さんが教えてくれるなら、何でも頑張ります！」

刹那の笑顔は、まるで陽の光のようだった。その笑顔に、私の心に、ほんの少しだけ、温かいものが灯った気がした。

「でも、私、トレーナーなんかじゃないわよ。ただ…父のジムが、このまま消えてしまうのが、寂しいだけだから。」

「それでも、十分です！」

刹那は、元気いっぱいにそう言った。

こうして、私の「鍛えて教えて！」の日々が始まった。

最初の頃は、本当に手探りだった。父が残した練習メニューを読み解き、グローブの握り方、構え方、パンチの打ち方、全てを必死に覚えた。刹那も、素直で、吸収が早かった。汗だくになりながら、時には転んだり、ぶつかったりしながらも、彼女は着実に成長していった。

「葵さん、このパンチ、どうすればもっと威力が出るんですか？」

「んー…もっと、体重を乗せる感じ？足の運びも、もっと大きく！」

私は、父がよく言っていた言葉を思い出しながら、刹那にアドバイスを送る。刹那は、私の言葉を真剣に聞き、何度も何度も、同じパンチを繰り出した。サンドバッグに響く、力強い打撃音。それは、この寂しいジムに、新しい活気をもたらしているようだった。

「葵さん、ありがとうございます！なんだか、少しずつ、分かってきました！」

練習の後、息を切らしながらも、刹那は嬉しそうに笑った。その笑顔を見ると、私も、なんだか胸が熱くなるのを感じた。

しかし、順風満帆な日々だけではなかった。

ある日、ジムに男性が訪ねてきた。恰幅の良い、いかにも強そうな男だった。

「おい、鬼塚のジムは、まだやってんのか？」

男は、乱暴な口調で私に話しかけた。

「あの、鬼塚は、もう…」

「分かってるよ。だが、あいつは、俺の弟弟子だったんだ。昔、このジムで、俺も世話になった。」

男は、そう言って、ジムの中を見回した。その目は、何かを探すように、鋭く光っていた。

「俺は、金田。鬼塚の昔の仲間だ。お前は、鬼塚の娘か？あんたに、このジムが務まるのか？」

金田は、私を値踏みするように見つめた。その視線に、私は、強いプレッシャーを感じた。

「私に、できるかどうかは…これから、証明します。」

私は、精一杯、背筋を伸ばして答えた。刹那も、私の隣で、きりっとした表情で、金田を見つめている。

「ふん。生意気な。だが、まあ、いいだろう。俺も、時々顔を出して、見てやるよ。あんたたちが、どれだけやれるか、な。」

金田は、そう言って、高圧的な笑みを浮かべ、ジムを出て行った。

金田の言葉は、私に大きな不安を与えた。父が、どんな世界で生きてきたのか、私は、まだ何も知らない。このジムが、ただの古い建物ではなく、激しい熱気と、数々のドラマが渦巻く場所だったことを、金田は私に思い知らせた。

「葵さん…大丈夫ですか？」

刹那が、心配そうに私の顔を覗き込んだ。

「大丈夫よ。むしろ、いい刺激になったわ。私、もっと強くなる。」

私は、刹那の目を見つめて、そう言った。

それからの練習は、さらに厳しさを増した。私は、刹那に、ただパンチを教えるだけでなく、ボクシングの精神、リングに立つ覚悟、そして、相手を思いやる心も、伝えようと努めた。

「ボクシングは、ただ殴り合うだけじゃない。相手を尊敬し、自分自身を律する、武道なんだ。」

「リングの上では、全てが剥き出しになる。恐怖も、弱さも、そして、強さも。だからこそ、自分を信じることが、何よりも大切なんだ。」

刹那は、私の言葉を、一つ一つ、心に刻むように聞いてくれた。彼女の瞳は、練習を重ねるごとに、さらに輝きを増していった。

ある日、金田が突然、ジムに現れた。

「どうだ？少しは、見込みが出てきたか？」

金田は、いつものように、高圧的な態度で私に話しかけた。

「はい。刹那は、日々、成長しています。」

私は、自信を持って答えた。

「ほう。それは、楽しみだな。」

金田は、そう言って、刹那に目を向けた。

「橘刹那、だったか。お前、俺と、スパーリングしてみないか？」

刹那は、金田の言葉に、驚きと、それ以上の興奮を隠しきれない様子だった。

「えっ…私と、ですか？」

「ああ。お前が、どれだけやれるか、見てみたい。」

刹那は、私の方を見た。私は、刹那の目をじっと見つめ、小さく頷いた。

「やります。」

刹那は、力強く言った。

スパーリングが始まった。金田は、手加減をしているとはいえ、さすがに歴戦の強者だった。刹那は、必死に食らいつき、時折、鋭いパンチを繰り出す。しかし、経験の差は歴然としていた。

「くっ…！」

刹那のパンチが、金田のガードに阻まれた。金田は、余裕の笑みを浮かべ、刹那の攻撃をいなしていく。

「葵さん…」

刹那の声が、弱々しく響いた。私は、リングサイドから、刹那に力強い眼差しを送った。

「刹那！諦めるな！お前のパンチは、まだ終わってない！」

私の声に、刹那は、再び顔を上げた。彼女の瞳に、再び闘志の炎が燃え上がる。

「うおおおお！」

刹那は、渾身の力を込めて、右フックを放った。そのパンチは、金田のガードの隙間を縫って、見事にヒットした。

「ぐっ…！」

金田の顔に、初めて驚きの表情が浮かんだ。

「やるじゃねえか、小娘。」

金田は、そう言って、刹那の肩をポンと叩いた。

スパーリングは、刹那の健闘むなしく、金田の勝利で終わった。しかし、刹那は、リングの上で、自分の限界を超えたような、充実感に満ち溢れていた。

「葵さん…私…」

刹那は、涙を流しながら、私に抱きついた。

「よくやったわ、刹那。あなたは、本当に強くなった。」

私も、刹那の肩を抱き、優しく微笑んだ。

金田は、その様子を、満足そうに見守っていた。

「鬼塚の娘、橘刹那。お前たち二人とも、なかなかやるじゃねえか。このジムも、まだ捨てたもんじゃねえな。」

金田は、そう言って、静かにジムを出て行った。

父が残した、この古びたジム。父が愛した、このボクシングという世界。私は、まだ何も分からない未熟なトレーナーだ。しかし、刹那という、熱い心を持った少女と、共に汗を流し、共に成長していく中で、私は、父の意思を、そして、ボクシングの素晴らしさを、少しずつ、肌で感じ始めている。

「鍛えて教えて！」

それは、私と刹那にとって、まだ始まったばかりの、長い旅路だ。このリングの上で、私たちは、もっと強くなれる。そして、父が愛したこの場所で、新たな伝説を、創り上げていくのだ。

空は、茜色に染まり始めていた。ジムの窓から差し込む光が、私の顔を照らす。私は、父のグローブを握りしめ、刹那の隣で、力強く、未来を見据えた。