【二次エロ】不思議通信【アダルトAVアニメ・ゲーム】

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●あらすじ紹介

友人と一緒に帰っていた主人公の氏咲 健(しさく たける)はその途中、
暗闇の中で怪しい集団を発見する。

友人の田中は、それをスマホで撮影するのだが、彼らに捕まってしまうのだった。

氏咲は警察に助けを求めるため、交番に駆け込むが、そこに警官はいなかった。
そこで困っていると、先ほど捕まった田中の姿が。

しかしどうも様子がおかしい。
さっきの出来事をまったく覚えていないのであった。

翌日、氏咲はオカルト系雑誌の編集部にスマホの映像を持ち込むのだが・・・。

## 不思議通信

夕暮れ時、街灯の明かりがアスファルトに細長い影を落とし始めていた。氏咲健は、いつものように友人である田中と他愛ない話で盛り上がりながら、家路を急いでいた。その日の空は、どこか重苦しい鉛色に染まり、冷たい風が肌を撫でる。

「それにしても、今日の田中、なんか調子悪そうだな」

健は、歩きながらつぶやいた。田中は、普段ならもっと陽気で、冗談ばかり言っている男だ。しかし今日は、どこかぼんやりとしていて、足取りも覚束ない。

「ん？いや、別に…」

田中は、力なく答える。その顔には、疲労の色が濃く滲んでいた。

「なんかあったのか？話くらい聞くぜ？」

「いや、大丈夫だって。ちょっと寝不足なだけ。」

田中はそう言いながら、健の目を見ようとしない。健は、それ以上深掘りするのをやめた。ただ、いつもと違う友人の様子が、気になって仕方なかった。

二人は、人気のない路地裏へと差し掛かった。そこは、普段なら通らない道だったが、田中が「こっちの方が早い」と言い出したのだ。健は、特に反対する理由もなく、彼の後について歩いた。

路地裏は、街灯の明かりも届かず、深い闇に包まれていた。湿った土の匂いと、どこからか漂ってくるカビ臭さが鼻をつく。健は、背筋に冷たいものが走るのを感じた。

「おい、田中、なんか変な音がしないか？」

健がそう言った瞬間、闇の奥から、かすかな人の気配を感じた。それは、複数人のようで、話し声のようなものが聞こえる。

「なんだろうな？」

田中も、健と同じように耳を澄ませた。そして、その瞬間、闇の中から、数人の人影が躍り出た。皆、黒いフードを目深にかぶり、顔は影に隠れて見えない。その手には、何かの棒のようなものが握られていた。

「うわっ！」

健は、思わず叫び声を上げた。田中も、驚いて立ち尽くしている。

「なんだ、お前ら！？」

田中が、恐怖と怒りを滲ませた声で叫んだ。そして、迷うことなく、スマートフォンのカメラを起動させ、その怪しい集団に向けた。カシャリ、と乾いたシャッター音が、静寂を破った。

その瞬間、怪しい集団が一斉に田中へと襲いかかった。彼らは、まるで訓練されているかのように、素早く、そして的確に田中を取り囲んだ。

「田中！」

健は、助けようと駆け寄ろうとしたが、集団の勢いに阻まれた。田中は、抵抗する間もなく、あっという間に闇の中に連れ去られてしまった。

「待て！田中を返せ！」

健は、必死に叫んだが、彼らの姿は、あっという間に闇に溶けていった。健は、一人、暗闇の中に立ち尽くした。心臓が早鐘を打ち、全身が震えている。

「警察だ…警察に連絡しないと…」

健は、震える手でスマートフォンの電話アプリを開こうとしたが、電波が届いていないのか、上手く繋がらない。彼は、必死に通信状況の良い場所を探し、急いで交番へと駆け込んだ。

「すみません！助けてください！」

健は、勢いよく交番のドアを開けた。しかし、そこには誰もおらず、静まり返っている。

「あれ？人がいない…」

健は、呆然と辺りを見回した。こんな時間なのに、交番に人がいないなんて、ありえない。彼は、さらに奥へと進み、警官を呼ぼうとした。

その時、健は、カウンターの陰に、見慣れた影があることに気づいた。

「田中…？」

健は、驚きと安堵で声を震わせた。しかし、近づいてみると、それは田中だった。だが、彼の様子が、どうにもおかしい。

「田中、大丈夫か？さっき、あの集団に…」

健が、必死に言葉を続けようとしたが、田中は、健の言葉を遮るように、首を横に振った。

「え？誰か、何かあったのか？」

田中の顔には、何の感情も浮かんでいない。まるで、健の言葉が、全く理解できていないかのように。

「いや、だから、さっき路地裏で、怪しい連中に捕まって…」

「路地裏？怪しい連中？健、お前、一体何を言ってるんだ？」

田中は、困惑した表情で、健を見つめた。その目は、まるで、健が作り話をしているかのような、冷たい光を宿していた。

「嘘だろ…？お前、さっきまで俺と一緒だったんだぞ？」

健は、信じられないという表情で、田中の顔を覗き込んだ。しかし、田中の表情は変わらない。

「俺は、ずっとここで、書類整理をしていた。お前こそ、どうしたんだ？顔色が悪いぞ。」

健は、混乱の極みにいた。田中が、あの出来事を全く覚えていない。それは、一体どういうことだ？彼は、集団に何かされたのか？あるいは、これは、何かの悪夢なのか？

健は、しばらく言葉を失った。田中は、そんな健の様子を、ただ静かに見つめている。その無表情さが、健の不安をさらに煽った。

「…いや、なんでもない。俺、ちょっと疲れてるみたいだ。先に帰るよ。」

健は、なんとかそう言って、交番を出た。外は、もうすっかり夜になっていた。冷たい夜風が、健の頬を撫でる。

翌日、健は、昨夜の出来事が、どうしても頭から離れなかった。田中のあの、まるで別人になったかのような顔。そして、あの怪しい集団。

彼は、田中から預かっていたスマートフォンを手に取った。昨夜、田中が撮影した映像が、まだ残っているはずだ。健は、その映像を、オカルト系の雑誌の編集部に持ち込むことにした。もしかしたら、この雑誌なら、この不可解な出来事の真相を解き明かしてくれるかもしれない。

編集部には、様々な怪奇現象の投稿が寄せられているのだろう。健は、緊張しながら、編集者の指示に従い、映像を再生した。

画面には、昨夜の路地裏の様子が映し出されていた。そして、暗闇から現れる、フードをかぶった怪しい集団。田中の、恐怖に歪んだ顔。そして、彼らに捕らえられ、連れ去られていく姿。

映像は、そこで途切れていた。

編集者は、真剣な表情で映像を見ていた。そして、映像が終わると、健に向き直った。

「これは…興味深い映像ですね。」

編集者の口調は、意外にも冷静だった。

「しかし、この映像だけでは、何とも言えませんね。もっと詳しい状況を伺いたいのですが。」

健は、昨夜の出来事を、できる限り詳しく話した。田中の様子がおかしかったこと、交番での田中の反応、そして、あの怪しい集団の不気味さ。

編集者は、健の話を静かに聞いていた。そして、時折、メモを取りながら、質問を投げかけた。

「その怪しい集団について、何か特徴は？」

「顔は見えなかったんですが、皆、同じような黒いフードをかぶっていて、手には棒のようなものを持っていました。そして、とても素早く動いていました。」

「田中の様子は、具体的にどうでした？」

「なんていうか…虚ろな目をしていました。健の言葉を全く理解していないような、まるで別人のようでした。」

編集者は、しばらく考え込んだ後、静かに言った。

「氏咲さん、あなたの話と、この映像から判断すると、これは単なる誘拐事件とは少し違うようです。」

「え…？」

「この路地裏、そしてあの集団の様子…これは、もしかしたら、我々が『不思議通信』と呼んでいる現象に関係しているかもしれません。」

「不思議通信…？」

健は、初めて聞く言葉に、首を傾げた。

「はい。我々の雑誌では、不可解な出来事や、常識では説明できない現象を、『不思議通信』と呼んで、調査を続けているんです。」

編集者は、そう言うと、机の引き出しから、一枚の古びたファイルを取り出した。

「このファイルには、過去に寄せられた、似たような事例が記録されています。暗闇で現れる謎の集団、突然記憶を失った人物、そして、不可解な映像…」

編集者は、ファイルを健に手渡した。そこには、健が体験した出来事と、酷似した内容が、いくつも記されていた。

「これらの現象は、時として、我々の理解を超えた、何か別の次元からの干渉によって引き起こされると考えられています。」

健は、ファイルに目を落とした。そこには、まるで自分の体験談が、いくつも書き連ねられているかのようだった。

「では、田中は、一体どうなってしまうんですか？」

健は、焦燥感に駆られて尋ねた。

「それは、まだ断定できません。しかし、これらの事例の中には、記憶を失ったまま、元の日常に戻っていく人もいれば、二度と姿を現さなかった人もいます。」

健は、絶望的な気持ちになった。友人が、一体何になってしまったのか、想像もつかない。

「氏咲さん、この『不思議通信』の調査は、我々にとっても非常に重要なものです。もしよろしければ、あなたにも、この調査に協力していただきたいのですが。」

編集者は、健にそう提案した。健は、一瞬ためらったが、田中のことを考えると、断ることはできなかった。

「…はい、協力します。」

健は、覚悟を決めた。この不可解な出来事の真相を突き止めるために、そして、何よりも、田中の行方を知るために。

その日、健の日常は、静かに、しかし確実に、不思議な世界へと足を踏み入れた。それは、彼が想像すらしていなかった、未知への扉の始まりだった。そして、この「不思議通信」が、彼に何をもたらすのか、まだ誰にも分からなかった。