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## 茜色の誘惑

高校二年生の春、僕はどこにでもいる平凡な男子高校生だった。勉強は中の下、運動神経は並、特筆すべきは人よりちょっとだけ大きい、その…サイズくらいだろうか。そして、僕には誰にも言えない秘密があった。それは、同級生の母親たちに、どうしようもなく惹かれてしまうことだった。

きっかけは、隣の席の優等生、木村の母親だった。初めて顔を合わせたのは、担任教師との家庭訪問。玄関先で笑顔で迎えてくれた木村の母親、美咲さんは、年齢を感じさせない若々しさと、どこか色香のある雰囲気を漂わせていた。柔らかな物腰と、僕に向けられる優しい眼差しに、胸がドキドキした。その日から、僕は美咲さんのことを意識せずにはいられなくなった。

それからというもの、僕は意識的に同級生の母親たちに接触するようになった。体育祭の応援、文化祭の手伝い、放課後の寄り道。目的はただ一つ、彼女たちと少しでも長く話すこと、そして、その美しさを目に焼き付けることだった。

例えば、サッカー部のエース、田中君の母親、陽子さんは、活発で明るい女性だった。日焼けした肌に白い歯が眩しく、運動神経抜群の息子を持つだけあって、スタイルも抜群だった。陽子さんは、いつも笑顔で僕に話しかけてくれ、まるで自分の息子の友達のように親身になってくれた。

また、学級委員長の佐藤さんの母親、由美さんは、知的な雰囲気の漂う美しい女性だった。眼鏡の奥の瞳は優しく、物静かな口調で話す姿は、まるで大学の先生のようだった。由美さんは、僕の将来について真剣に考えてくれ、進路相談に乗ってくれたりもした。

それぞれの母親たちは、それぞれ違った魅力を持っていて、僕は彼女たちに会うたびに、まるで違う種類の花を見ているような気分になった。そして、その花の蜜を吸いたいという、禁断の欲望が、僕の心の中で静かに、しかし確実に芽生え始めていた。

ある日、僕は木村に「木村のお母さん、いつも綺麗だね」と何気なく話しかけた。すると木村は、少し困ったような顔をして「うちの母さん、ちょっと寂しがり屋なんだよね。父さんが仕事で忙しいから、構ってくれる人がいなくて」と答えた。

木村の言葉を聞いて、僕の心に一つの考えが浮かんだ。彼女たちは、夫に構ってもらえない寂しさを抱えているのではないか。そして、その寂しさを、僕が埋めてあげられるのではないか…。

その日から、僕はさらに大胆な行動に出るようになった。美咲さんには、庭の手入れを手伝ったり、買い物に付き合ったりするようになった。陽子さんには、サッカーの練習相手になったり、一緒にジョギングをしたりするようになった。由美さんには、勉強を教わったり、一緒に図書館に行ったりするようになった。

彼女たちは、僕の行動に最初は戸惑っていたものの、次第に心を開いてくれるようになった。美咲さんは、僕に手料理を振る舞ってくれるようになり、陽子さんは、僕にマッサージをしてくれるようになった。由美さんは、僕に個人的な悩みを相談してくれるようになった。

そして、ある夜のことだった。僕は、美咲さんの家で夕食をご馳走になった後、思い切って彼女に告白した。「木村さんのお母さん…美咲さんのこと、ずっと前から好きでした」と。

美咲さんは、驚いた顔で僕を見つめ、しばらく沈黙した後、静かに口を開いた。「あなた…まだ高校生でしょう？そんなこと、許されるわけないわ」

しかし、僕は諦めなかった。「許されないことだって分かっています。でも、どうしても伝えたかったんです。僕の気持ちは本物なんです」

僕の熱意に、美咲さんは心を動かされたのか、ため息をつきながら「分かったわ。あなたの気持ちは、よく分かった。でも、今は何も答えられない。少し時間をちょうだい」と言った。

その日から、僕と美咲さんの間には、微妙な空気が流れるようになった。僕は、毎日美咲さんにメールを送り、電話をかけた。そして、一週間後、美咲さんから「話したいことがある」と連絡があった。

指定された場所は、近くの公園だった。夕暮れ時、僕は緊張しながら公園に向かった。美咲さんは、ベンチに座って、静かに僕を待っていた。

「あなたに話すべきことがあるの」美咲さんは、真剣な表情で言った。「実は…私も、あなたのことを意識していたの。あなたの優しさ、誠実さ、そして…その…力強さに、惹かれていたの」

僕は、美咲さんの言葉を聞いて、全身に電撃が走ったような衝撃を受けた。彼女も、僕のことを想っていたなんて…。

「でも、私たちは、絶対に結ばれてはいけない。私は、あなたの母親のような存在。そして、あなたには、未来がある。私と付き合うことで、あなたの未来を奪ってしまうかもしれない」

美咲さんの言葉は、正論だった。僕は、分かっていた。それでも、僕は諦められなかった。「僕は、美咲さんと一緒にいたい。どんな未来でも、美咲さんと一緒なら、きっと幸せになれる」

僕は、美咲さんの手を握りしめ、必死に訴えた。すると、美咲さんの目から、一筋の涙がこぼれ落ちた。「ごめんなさい…ごめんなさい…」

美咲さんは、僕の手を振り払い、走り去ってしまった。僕は、その場に立ち尽くし、夕焼け空をただ見つめていた。

それからというもの、僕は、他の母親たちにも告白するようになった。陽子さんにも、由美さんにも。しかし、結果は同じだった。彼女たちは、僕の気持ちを受け入れてくれることはなかった。

僕は、失意のどん底に突き落とされた。自分の欲望に溺れ、周りの人たちを傷つけてしまったことを後悔した。しかし、それでも、僕は諦めきれなかった。彼女たちへの想いを、断ち切ることができなかった。

そして、僕は、一つの決意を固めた。彼女たちが、僕のことを本当に愛してくれるように、もっと魅力的な男になる。勉強も、運動も、そして、その…サイズも、全てを磨き上げて、彼女たちを虜にする。

それから数年後、僕は、見違えるほど成長した。大学に進学し、勉強に励み、スポーツにも打ち込み、外見も内面も、大きく変わった。そして、僕は、再び彼女たちの前に現れた。

果たして、彼女たちは、僕のことを受け入れてくれるのだろうか。そして、僕の禁断の愛は、成就するのだろうか…。

茜色の夕焼けが、僕の未来を照らしている。